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エアガンのエネルギーの考察

エアガンのエネルギーについて考えてみました。これはAPだろうがエアソフトガンだろうが関係ありません。ある圧力をある容積にためた時、そこから取り出せるエネルギーを考えてみます。内容的には大学教養レベルの物理と高校レベルの積分です。

放出できるエネルギーは、空気貯めが無限大の場合つぎのようになります。(当たり前すぎて笑っちゃいますね)( ´∀`)」

W=PSL

ここでPは圧力、Sは断面積、Lはバレル長です。SI単位で計算してみますと、例えば内径4.5mm(4.5×10^-3m)、バレル長8インチ(0.2m)、圧力7MPaでは約22Jになります。

しかし、これはあまりにも理想的過ぎますので、もう少し現実的な計算をしてみましょう。

まず次のように仮定します。内容的にはいくつか重複しています。

1.ガスは理想気体として振る舞うこと(圧力分布は均一とする)
2.バルブは瞬時に開くこと
3.エネルギー損失はないこと(エネルギーは全て弾の加速に使用されるとする。すなわち8と9も含みます)
4.温度変化はないとする(断熱膨張するが・・・)
5.バルブと弾の間の容積はないとする
6.ガス室はガスのみが満たされ液体の気化はないとする
7.弾内外側の空気の抵抗(粘性)は無視する
8.ライフリングは無視する
9.弾の変形エネルギーは無視する

これに対して簡単な積分を行いますと以下のようになります。

W=PV(log(V+πr^2L)-logV)

ここでVは空気貯めの容積。rはバレル内半径です。なお「r^2」は「r」の2乗を表しています。logは自然対数です。計算過程はこちらを参照してください。

先の条件に加えて、空気貯めの容積1cm^3(10^-6m^3)として計算しますと約10Jになります。弾の重量が0.5g(5×10^-4kg)とすれば初速は200m/sになります。実際にはAPで約150m/sくらいだそうですから、エネルギー変換効率を計算すると56%くらいでしょうか。このへんの数値は、かなり適当です。

まあ、いろいろな数値を入れてみると面白いです。エクセルなんかで試してみてください。ただし、くれぐれも単位にはご注意ください。

カナリアが探した範囲ではエアガンの威力の計算方法が明記してあるサイトが見つかりませんでしたので、仕方が無く自分でやってみました。

ちなみにカナリアは熱力学や機械工学の専門家ではありませんので、間違いがある可能性大です。お気づきの方はどうぞお知らせください。ヽ(´ー`)ノ

なお、今回お示しした計算は、かなり原始的なレベルです。より精密な計算方法をご存じな場合も同様にご教授頂けますと幸いです。カナリアは面倒なので、これ以上精密な計算をする気力はありません。ライフリングを考慮して、回転のエネルギーなんかも考えると面白いかも・・・。

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コメント

W=PV(log(V+πr^2L)-logV)
この式の導き方を教えてください。

投稿: GTL | 2008年12月18日 (木曜日) 15時11分

GTLさん、こんにちは

随分昔の記事にコメントありがとうございます。

もし再計算したらアップしてみますが、基本的に空気溜をVとおけば、ここに高圧空気があるので後は膨張するわけです。PVは一定なので体積増大に反比例して圧力は減少します。圧力は単位面積当たりの力です。仕事は力(=圧力×バレル断面積)×動いた距離(バレル長Lになります)ですから、移動距離で積分すれば良いわけです。自然対数ですから1/xの形の積分をした訳です。

概念は初等物理で数学は高校の微積で十分なので、頭の体操でやってみると面白いかもしれません。wink

投稿: カナリア | 2008年12月18日 (木曜日) 22時03分

計算過程を記事にしましたので参照ください。

投稿: カナリア | 2008年12月19日 (金曜日) 21時50分

W=PV(log(V+πr^2L)-logV)から10Jを求めた計算過程をお教え下さい。

投稿: kenji | 2009年8月 7日 (金曜日) 23時16分

kenjiさん、こんにちは

空気銃のエネルギー関係を考えると面白いですよね。

さて、W=PV(log(V+πr^2L)-logV)から計算する時の注意点はSI単位で計算することです。

すなわち、
圧力PはPa(パスカル)
空気溜体積Vはm^3
バレル半径rはm
バレル長Lはmです。

今回の仮定は、内径2r:4.5mm(4.5×10^-3m)すなわち半径r:2.25mm(2.25X10^-3m)、バレル長L:8インチ(0.2m)、圧力7MPa(7X10^6Pa)、空気貯めの容積1cm^3(10^-6m^3)として式に数字を代入しますと10Jになります。

なお、対数は自然対数ですのでお気をつけください。計算は面倒ですがエクセルなどでやると楽ですし、いろいろと数値を変えて検討もできます。計算過程についてはhttp://kanaria.air-nifty.com/blog/2008/12/post-c2f2.htmlを参照してみてください。まだ、不明な点があればお知らせください。

投稿: カナリア | 2009年8月 8日 (土曜日) 10時00分

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