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深追い/横山秀夫

カナリア、横山秀夫を読み続けております。今日は「深追い」を紹介してみます。これは三ッ鐘警察署における一連のお話として、7つの短編「深追い、引き継ぎ、又聞き、訳あり、締め出し、仕返し、人ごと」が収められています。

深追い 横山秀夫
ISBN:4408504475
実業之日本社 (2005-02-25出版)

7つの短編のうち、カナリアが一番気に入ったのは「訳あり」です。主人公の警務係長(警部補)は、本部警務課の課長によって、本部から三ッ鐘警察署に飛ばされてきています。彼は、定年退職する巡査長の再就職先を決めるために奔走します。

そんな時、本部の同期(警部)から、本部復帰をエサに、本部警務課長の上司であるキャリアのスキャンダル問題を解決することを依頼されます。屈辱的な思い。

迷いながらもこの仕事を受ける主人公ですが、問題解決の後、彼は本部復帰ではなく、退職する巡査長の再就職先の斡旋を願い出ます。

警察官は偉くならなければ意味がないとまで思いこんでしまった主人公は、どうして考え方を変えたのでしょうか。お話の中では、警察官になりたくてなりたくて仕方がないのになれず、警備員の仕事を続ける純朴な人物も登場します。

交番や駐在などの現場の第一線で、黙々と仕事をこなす名も無き警察官らの姿もあります。

主人公は何が一番大切なことだったのか気がつきます。

再就職先が決まって、主人公からどうして交番・駐在ばかり回っていたのかと聞かれた時の巡査長の言葉がいいですね。

「いやあ、正直言いますと、ちょっと訳ありでしてね。若い時分、上司と喧嘩してしまったんですよ。これがまあ、今だから話せますが、ひどい男でしてねえ。」

腹の底から笑う主人公、カナリアもクスッと来ました。

他にもなかなかいいお話がいっぱいです。お時間があればご一読ください。

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