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出口のない海/横山秀夫

カナリア、横山秀夫の「出口のない海」を読みました。第二次世界大戦(太平洋戦争)における回天特攻にまつわるお話です。ご存じない方もいるかもしれませんが、回天とは飛行機による神風特攻の海バージョンのようなもので、魚雷に人間が乗り込んで特攻します。

ISBN:4062754622
講談社 (2006-07-14出版)

物語では、野球に青春をかけた大学生達が学徒動員で招集され、その中で回天特攻隊員として最後を生きた主人公の迷いや苦しみ、そして悲しみが描かれています。

戦後生まれで概念としてしか戦争を知らないカナリアにとっては、戦争、ましてや特攻隊員の気持ちなど知ることはできません。ただ、その気持ちを想像するのみです。

戦争が非人道的であることは議論の余地もありませんが、回天とはその究極的な存在のように思えます。物語では、その非人道的な兵器に乗り込む隊員を作る過程も描かれています。兵器が非人道的であれば、また、その組織も非人道的です。

先の大戦で、いかに日本がおろかな戦いを行ったかが、嫌と言うほどよく分かります。

そして静かに死んでいった主人公の最後の言葉には、素直に心が痛みます。

横山秀夫は警察小説の大家ですが、このような戦争にまつわる、しかも重い作品を提供してくれました。近々映画もロードショーされるようなので、機会があれば見てみたいと思います。

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